60代世帯の貯蓄・負債額の平均と分布

政府が公開する統計データに基づき、世帯主の年齢が60~69歳の世帯の貯蓄・負債額の統計データを示しています。
世帯年収、共働きの世帯の割合、住居の状況、銀行口座への貯金額や保有する株式の額など貯蓄の構成についても併せて示します。
注意:根拠とした統計データは2人以上の世帯を調査対象としており、単身世帯は調査対象に入っていません。

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60代前半世帯の平均貯蓄額は2631万円

世帯主の年齢が60~64歳の世帯の平均貯蓄額は2631万円です。
ここでいう貯蓄額とは金融機関への預貯金や有価証券などの金融資産の総額を意味し、住宅や土地などの資産は含みません。
貯蓄額と世帯数の分布を下図に示します。

貯蓄額の世帯数分布
「2021年家計調査」を加工して作成

60代前半世帯の平均負債額は813万円

世帯主の年齢が60~64歳の世帯の平均負債額は813万円です。
負債額には住宅や土地の購入のためのローンなどが含まれます。
負債額と世帯数の分布を下図に示します。

負債額の世帯数分布
「2021年家計調査」を加工して作成

住宅ローンを組む場合に負債額が数千万円加算されるケースが多いため、住宅ローンを組まない世帯との負債額の差が激しくなります。

60代前半世帯の平均純金融資産額は1818万円

世帯主の年齢が60~64歳の世帯の平均純金融資産額は1818万円です。
平均貯蓄額から平均負債額を引いた値が平均純金融資産額です。そのため、住宅や土地などの資産はここに計上されていません。
純金融資産額と世帯数の分布を下図に示します。

純金融資産額の世帯数分布
「2021年家計調査」を加工して作成

60代後半世帯の平均貯蓄額は2627万円

世帯主の年齢が65~69歳の世帯の平均貯蓄額は2627万円です。
貯蓄額と世帯数の分布を下図に示します。

貯蓄額の世帯数分布
「2021年家計調査」を加工して作成

60代後半世帯の平均負債額は685万円

世帯主の年齢が65~69歳の世帯の平均負債額は685万円です。
負債額と世帯数の分布を下図に示します。

負債額の世帯数分布
「2021年家計調査」を加工して作成

60代後半世帯の平均純金融資産額は1942万円

世帯主の年齢が65~69歳の世帯の平均純金融資産額は1942万円です。 純金融資産額と世帯数の分布を下図に示します。

純金融資産額の世帯数分布
「2021年家計調査」を加工して作成
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各年齢層の世帯の貯蓄額と負債額の平均

下図に世帯の貯蓄額と負債額の平均を世帯主の年齢層で分けて示します。
貯蓄額は年齢が上がる毎に増加していきますが、負債額は30代前半をピークに、その後は減衰していきます。 純金融資産額は世帯主が50歳になるまでは平均してマイナスであり、その後プラスに転じます。
30代前半で平均純金融資産額は最も厳しくなり、その額は-1980万円となっています。

各年齢層の世帯の平均貯蓄額と平均負債額
「2021年家計調査」を加工して作成
世帯主の年齢 平均貯蓄額 平均負債額 平均純金融資産額
24歳以下 96万円 711万円 -615万円
25~29歳 470万円 1838万円 -1368万円
30~34歳 654万円 2634万円 -1980万円
35~39歳 936万円 2207万円 -1271万円
40~44歳 1091万円 2162万円 -1071万円
45~49歳 1261万円 1586万円 -325万円
50~54歳 1674万円 1385万円 289万円
55~59歳 2192万円 1223万円 969万円
60~64歳 2631万円 813万円 1818万円
65~69歳 2627万円 685万円 1942万円
70歳以上 2417万円 686万円 1731万円

60代世帯の持ち家率と住居の延床面積の平均

負債額が数千万円に膨らむケースは、住宅や土地を購入する場合に組む住宅ローンに主な原因がありますが、 この年齢層の世帯の持ち家率が気になる所です。
世帯主の年齢が60~69歳の世帯の持ち家率は90.6%です。
持ち家と借家両方について住居の延床面積を平均すると、125.5㎡となります。
各年齢層の持ち家率と住居の延床面積の平均を下図に示します。年齢が上がる毎に持ち家率は上昇していきます。

各年齢層の世帯の持ち家率
各年齢層の世帯の住居の延床面積の平均
「2021年家計調査」を加工して作成

60代世帯の世帯年収と共働きの割合

世帯主が60代の世帯の世帯年収の平均は、609万円です。
共働きの割合を近似する数値が出典となる統計資料に記録されており、それは「世帯主とその配偶者のうち女性の方が有業者である世帯の割合」なのですが、 世帯主が60代の場合、この割合は41.3%です。

各年齢層の世帯の持ち家率
各年齢層の世帯の住居の延床面積の平均
「2021年家計調査」を加工して作成

60代世帯の貯蓄と負債の内訳

世帯主が60代の世帯の貯蓄と負債の内訳の平均を下表に示します。貯金、有価証券、その他金融機関外の貯蓄(例えば「タンス預金」)を左側の列に、住宅ローンなどの負債を右側の列に記しています。

項目 貯蓄 負債
通貨性預貯金 738万円
定期性預貯金 890万円
生命保険など 488万円
貸付信託・金銭信託 398万円
株式 198万円
債券 66万円
投資信託 128万円
金融機関外 23万円
住宅・土地のための負債 172万円
住宅・土地以外の負債 25万円
月賦・年賦 16万円
2537万円 214万円
  1. 20代世帯の貯蓄・負債額の平均と分布
  2. 30代世帯の貯蓄・負債額の平均と分布
  3. 40代世帯の貯蓄・負債額の平均と分布
  4. 50代世帯の貯蓄・負債額の平均と分布
  5. 60代世帯の貯蓄・負債額の平均と分布
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