転職した人の入職経路の統計データ

政府が公開する統計データによると、入職者の入職経路(転職ルート)で最も多いのは、「広告」となっています。2番目に多い経路は「縁故」、3番目は「職業安定所」です。
ハローワークや転職エージェント、企業のホームページを通じた直接応募など、転職の入職経路は多様化しています。このページでは、年齢、性別、職業を指定することで入職経路の統計分布をグラフで表示させることができます。

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まず、入職者の入職経路の分布を男女別に円グラフで示します。全職業、全年齢で和を取った統計となります。

入職者の入職経路 男 入職者の入職経路 女

「2015年雇用動向調査」(厚生労働省)を加工して作成

意外なことに、年齢層・性別が変わっても入職経路の分布は変化が少なく、後に見るように30代でも40代でも50代でも、おおよそ「広告」が30%前後、「縁故」が20%強、職業安定所が20%前後という分布になります。
しかし職業が変わると入職経路の分布には大きな変化が示され、「販売従事者」、「サービス職業従事者」、「運搬・清掃・包装等従事者」で「広告」を経由して転職・入職した方の割合が特に高くなったり、「管理的職業従事者」で「出向」あるいは「出向からの復帰」が1/4近くを占めるなど(他の職業では10%程度)、職業の特性が反映される結果となっています。詳しくは次の節をご覧ください。

職業による入職経路の分布の違い

下のボタン群で年齢、職業、性別を選択すると、選んだ年齢・職業・性別における入職者の入職経路の分布が円グラフとして表示されます。デフォルトでは全年齢層、職業計、男女計が選択・表示されています。

年齢
職業
性別 男女計

業界分野別・男女別の転職者の退職理由

「2015年雇用動向調査」(厚生労働省)を加工して作成

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入職経路の解説

「雇用動向調査」では、入職経路を「職業安定所」「ハローワークインターネットサービス」「民営職業紹介所」「学校」「広告」「縁故」「出向」「出向からの復帰」に分けていますが、それぞれの入職経路が具体的にどのような経路を意味するのか以下に解説します。

職業安定所

雇用動向調査調査表では、「職業安定所」に分類される経路で入職した場合とは、「公共職業安定所(人材銀行を含む)で求人情報を見て応募したり、紹介を受けて入職した場合(ハローワークインターネットサービスで見た求人について安定所の紹介を受けて入職した場合を含む)」と定義されています。
ここでいう職業安定所は厚生労働省の管轄機関である公共職業安定所(職安、ハローワーク)を指しており、求職者への職業紹介を業務とする機関です。

ハローワークインターネットサービス

「ハローワークインターネットサービス又はしごと情報ネットを見て直接応募し、入職した場合」を指します。いずれも行政が運営するサービスです。

民営職業紹介所

「有料・無料を問わず、民営職業紹介事業を営む事業所の職業紹介(学校から紹介された場合を除く)を受けて入職した場合」を指します。民間の転職エージェントを利用して入職した場合はこの分類に入ります。

学校

「学校から紹介された場合」を指します。例えば大学生・大学院生が雇用主からの推薦募集に対し推薦応募して入社等した場合はこの分類に入ります。

広告

「新聞、雑誌、チラシ、はり紙、折込広告、テレビ、ラジオなどの募集広告及びインターネット・パソコン通信上の求人情報をみて応募した場合」を指します。例えばこのページに表示される場合がある雇用主からの求人広告を見て、結果的に入職した場合、この分類に入ります。「販売従事者」で特に多い入職経路です。

縁故

「知人、友人、親戚、郷里の人などの個人的関係によるあっせん、援助等による場合」を指します。「建設・採掘従事者」に多い入職経路です。

出向

「企業間の契約又は企業の命令に基づき、他の企業の指揮命令を受けて勤務するために企業間を移動した場合」を指します。子会社出向はこの分類に入ります。管理職の方が分類される「管理的職業従事者」に多い入職経路です。

出向からの復帰

「出向先の企業から出向元の企業へ移動した場合」を指します。「出向」と同様、管理職の方が分類される「管理的職業従事者」に多い入職経路です(「出向からの復帰」の割合は、「出向」の半分程度の割合となります)。

  1. 関連リンク
    1. 転職した人の退職理由の統計データ
    2. 転職した人の離職期間の統計データ
    3. 転職した人の志望動機の統計データ
    4. 転職したことがある人の割合
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