年齢別「高収入」の定義(男性)
年収いくら以上が高収入と言えるのでしょうか?政府が公開する統計データに基づき、年齢別に上位10%となる年収ラインを計算し、下表に示しています。「高い」という概念が入る以上、高収入の基準は相対的なものとなるはずです。このページでは、各年齢の男性において、年収が上位10%となる場合を「高収入」と解釈し、その境界を示します。
年齢別 男性の高収入ライン
標本集団の値の分布が正規分布に従うとすると、偏差値62.815以上で上位10%となります。年収分布は実際には正規分布とは相当に外れるのですが、それでも偏差値は計算できますので、ここでは年収偏差値62.815以上となる場合を高収入とします。年収偏差値はこのページで解説される方法により計算しています。
下表に、年齢別の平均年収と、年収偏差値62.185となる男性の年収を示します。
「平成24年就業構造基本調査結果」(総務省統計局)を加工して作成
(https://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/)
政府が公開する統計データから所定の方法により計算すると、30歳男性の有業者の平均年収は348.8万円(額面=税金を引かれる前の金額)、40歳男性の有業者の平均年収は475.3万円です。高収入ラインは、30歳男性では537.4万円以上、40歳男性では768.6万円以上となります。
上表中に示される平均年収は、正規、非正規、自営業主を含めた有業者全体の平均であるため、母集団を正規の職員に限った「会社員の平均年収」とは異なる値となります。また、各年齢層には男性で10%、女性で30%程度の割合で無職者がいますが、無職者は母集団から外しています。
正規の職員・従業員に限った場合
年収の平均と標準偏差を計算する際の母集団を、正規の職員・従業員に限った場合の平均年収と高収入ラインを下表に年齢別に示します。 男性の場合、非正規の職員・従業員の方の割合が少ないため、母集団を正規の職員・従業員に限ったとしても、平均年収や高収入ラインに差が大きくは顕れません。
「平成24年就業構造基本調査結果」(総務省統計局)を加工して作成
(https://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/)
表を見ると、男性の正規の職員・従業員では54歳の時に平均年収がピークとなり(650.4万円)、その時の高収入ラインは1006.1万円以上となります。54歳までに、男性では1歳加齢する毎に14万円ほど平均年収は上がっていきます。55歳以降は逆に年収は下がっていきます。