残業時間の平均と統計分布

残業時間の平均と統計分布を、性別、年齢別、雇用形態別、職種別にグラフで示しています。政府が公開する統計データによると、正規雇用の方の月あたり平均残業時間は、男性で17.4時間、女性で4.2時間です。ここでは残業時間を平均月間就業時間マイナス180時間という計算式で算出しています。

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下に正規雇用の方の月あたりの残業時間の統計分布を男女別に円グラフで示します。正規雇用の男性に絞ると、残業時間月60時間以上の方は19.6%、月80時間以上の方は12.1%、月100時間以上の方は7.3%、月120時間以上の方は4.5%います。

正規雇用・男性の月間残業時間の統計分布・円グラフ 正規雇用・女性の月間残業時間の統計分布・円グラフ

「2016年労働力調査」(総務省統計局)を加工して作成

注):残業時間の計算方法には、月間標準就業時間を180時間として固定する方法を採用しているため、週休1日制の職種であっても月に180時間以上就労している場合は、その加重分を残業時間として計算します。そのため、月間標準就業時間が180時間以上となる業種では、本来は残業時間として計上されない就労時間分も残業時間として計上されている場合があります。就業時間を統計の対象としていますので、裁量労働制であっても就業時間はカウントされます。

カテゴリー別の残業時間の統計データ

性別、年齢、雇用形態、職種により残業時間は異なる分布を示します。下のボタン群で大分類と小分類を選択すると、選んだカテゴリーにおける残業時間の分布が棒グラフ及び円グラフとして下に表示されます。
職業別だと、運輸・郵便業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業、教育,学習支援業で特に残業時間は長く、運輸・郵便業の男性のうち8.5%の方が月120時間以上の残業をしているというデータが示されています。

分類 
小分類

性別

カテゴリー別・月間残業時間の統計分布・棒グラフ カテゴリー別・月間残業時間の統計分布・円グラフ

「2016年労働力調査」(総務省統計局)を加工して作成

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労働基準法による労働時間の定め

日本の労働基準法は、雇用主は労働者を1週間について40時間、1日について8時間を超えて労働させてはならず、これに違反した場合は6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられると定めています。

労働基準法 第32条
1. 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
2. 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。

しかしながら、いわゆる三六協定と呼ばれる労使協定を雇用主と労働者とが結び労働基準監督署へ届け出ることで、その協定の定める内容に従い労働時間を延長させることができると定められています。

労働基準法 第36条
1. 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、第三十二条から第三十二条の五まで若しくは第四十条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この項において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。ただし、坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務の労働時間の延長は、一日について二時間を超えてはならない。

三六協定の内容次第では月あたり、年あたりの就業時間には上限が無くなることがあり、法制上の問題が指摘されています。1996年の労働省告示「労働時間の延長の限度等に関する基準」により、時間外労働の限度時間は、1週間あたり15時間、1ヶ月あたり45時間、3ヶ月あたり120時間、1年あたり360時間と設けられてはいますが、強制力がなく、上の統計結果に見られるように月あたりの残業時間が60時間以上の方が正社員男性で2割、120時間以上残業する正社員男性が4.5%いるという状態が現実に作られてしまっています。

パートタイマーの残業時間の分布

明らかな異常を感じることは、雇用形態をパートとして分類されている男性の残業時間の統計を見ると、就業時間は本来月180時間以下、すなわち超過勤務時間は無いものと思いきや、実際には超過勤務時間を計上している方が25.7%いて、その中には月80時間以上残業をしている方が1.8%、120時間以上の残業をしている方が0.9%いるということです。

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