有価証券を持っている人の割合
政府が公開するデータに基づき、株式や債券などの有価証券を保有している人の割合を年齢層別に下表に示します。
併せて、年齢層別の各有価証券の残高の平均額と、各有価証券を保有している人に母集団を限った場合の残高の平均額を示します。
表の見方:
各セル上段 保有している人の割合
各セル中段 平均残高
各セル下段 保有している人の平均残高
世帯主の年齢 | 有価証券全体 | 貸付信託 金銭信託 |
株式 | 債券 | 投資信託 |
---|---|---|---|---|---|
総数 | 22.9% 206.2万円 899.1万円 |
0.9% 5.1万円 555.6万円 |
15.9% 107.5万円 674.2万円 |
3.3% 28.0万円 846.9万円 |
11.5% 65.5万円 568.4万円 |
35歳未満 | 16.5% 39.7万円 240.5万円 |
0.3% 0.6万円 198.9万円 |
11.6% 28.4万円 245.2万円 |
1.0% 2.2万円 214.3万円 |
8.8% 8.5万円 96.7万円 |
35~44歳 | 18.4% 67.2万円 365.5万円 |
0.5% 1.5万円 293.6万円 |
13.0% 39.3万円 303.3万円 |
1.4% 5.7万円 411.1万円 |
8.7% 20.6万円 238.0万円 |
45~54歳 | 22.0% 168.0万円 764.5万円 |
0.8% 5.0万円 651.0万円 |
15.7% 91.8万円 584.6万円 |
2.1% 18.1万円 853.6万円 |
10.8% 53.0万円 489.1万円 |
55~64歳 | 27.8% 281.4万円 1012.0万円 |
1.5% 8.2万円 559.9万円 |
19.2% 145.5万円 757.7万円 |
4.4% 36.3万円 821.2万円 |
14.7% 91.3万円 619.2万円 |
65~74歳 | 28.0% 327.6万円 1170.3万円 |
1.1% 7.4万円 646.2万円 |
19.3% 157.7万円 816.3万円 |
5.6% 55.6万円 991.1万円 |
14.2% 107.0万円 754.7万円 |
75歳以上 | 22.4% 274.8万円 1225.0万円 |
1.1% 6.1万円 556.1万円 |
15.3% 145.5万円 953.6万円 |
4.1% 36.7万円 885.0万円 |
10.8% 86.5万円 801.9万円 |
「2019年全国家計構造調査」(総務省統計局)を加工して作成
有価証券の各項目について、年齢層別に保有している人の割合を下のグラフに示します。
有価証券を保有している人の割合は、年齢層が上がるにつれて高くなり、55歳から74歳までの年齢層ではおよそ28%の人が有価証券を保有しています。
株式を保有している人が最も多く、その次に投資信託、債券と続きます。
上の表を見ると、有価証券の保有者について残高を平均した額が、同じ年齢層の債券の保有者について残高を平均した額が上回っている場合が見られます。
パラドクシカルに見えますが正しい値です。例えば 、標本集団10人のうち5人は有価証券を保有しておらず、他の5人がそれぞれ株式を100万円保有しており、そのうち1人だけが債券を200万円持っているという場合を
考えると、10 人の有価証券の平均残高は
(100 × 5 + 200)÷ 10 = 70 万円
有価証券を保有している人のみについて平均額を計算すると
(100 × 5 + 200) ÷ 5 = 140 万円
となりますが 、債券を保有する人のみ債券の保有額の平均を調べると、
200 × 1 ÷ 1 = 200 万円
となり、有価証券を保有している人の有価証券総額の平均額140万円を上回ることになります。