就職内定率の年次推移

政府が公開する統計データに基づき、大学卒業予定者の就職内定率の年次推移をグラフとして示しました。リーマン・ショック直撃により戦後最悪の就職超氷河期を経験した2011卒前後の代で最も就職内定率が悪くなっている様子がわかります。

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下図は、「大学,短期大学,高等専門学校及び専修学校卒業予定者の就職内定状況等調査」に基づき作成した、大学卒業予定者の就職内定率の推移を示すグラフです。データは、卒業前年10月時点、卒業前年12月時点、卒業年2月時点、卒業時点に分けられています。

就職内定率の推移

平成27年度大学,短期大学,高等専門学校及び専修学校卒業予定者の就職内定状況等調査
(文部科学省)を加工して作成

上のグラフから明らかな通り、卒業前年10月時点の大卒の就職内定率は、2011卒で最悪の値“57.6%”を記録しています。2年前の2009卒の69.9%と比べて12.3%低い数値です。2011卒前後の2010卒(会社による内定取り消しが始まった代)、2012卒(東日本大震災中に就活)も就職超氷河期と呼ばれる代ですが、2010卒は62.5%(2011卒より4.9%高い)、2012卒は59.9%(2011卒より2.3%高い)でしたので、2011卒は就職超氷河期の世代の中でも最も職に就くこと自体が厳しい代であったことは統計データから間違いありません。

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大学、短期大学、高等専門学校の就職内定率

下図は、大学、短期大学、および高等専門学校卒業予定者の、卒業前年10月時点の就職内定率の年次推移を示すグラフです。大学卒業予定者については、国公立と私立に分けて表示しています。

就職内定率の推移(卒業前年10月時点)

平成27年度大学,短期大学,高等専門学校及び専修学校卒業予定者の就職内定状況等調査
(文部科学省)を加工して作成

大学、短期大学、高等専門学校で卒業前年10月時点の就職内定率には大きな違いが見られます。就職内定率の年次推移を見ると、大学卒業予定者において2011卒前後の代で顕著な低下が見られます。短期大学卒業予定者においてはリーマンショック直後、大学卒業予定者に比べても急激な低下が見られ、その後回復に長い時間が掛かっていると見られます。興味深いのは高等専門学校卒用予定者の年次推移であり、景気に左右されないと思われるほど高い就職内定率を毎年示しています。

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