週刊少年ジャンプへの連載期間が長いタイトル
今まで週刊少年ジャンプに連載された漫画のタイトルは700以上ありますが、連載期間(連載回数)が特に長い漫画をここに紹介します。
タイトルごとの連載回数の増加の様子を時系列で示す動画を作成したのでご覧ください。
歴代で最も連載期間が長いタイトル
週刊少年ジャンプは今から50年以上前の1969年に創刊され、毎年48号前後、現在に至るまで2600号発行されています。アンケート調査に基づく読者の人気が集まらない場合は連載が打ち切られてしまうという
ジャンプで連載を続けることは、漫画作家にとって難しい事と窺えます。
創刊以来、週刊少年ジャンプで連載された歴代タイトルのうち、最も連載回数が多いタイトル上位50位を下表に示します(対象としたデータは、文化庁「メディア芸術データベース(ベータ版)」で入手できた
1969年20号から2017年33号までの記録です)。
文化庁「メディア芸術データベース(ベータ版)」
(https://mediaarts-db.bunka.go.jp/)を加工して作成
1位 こちら葛飾区亀有公園前派出所
連載回数1位は「こちら葛飾区亀有公園前派出所」でした。「こち亀」は、1976年29号に読み切りが掲載され、その年の42号から、40年後の2016年42号までジャンプに連載されました。 連載回数は、文化庁「メディア芸術データベース(ベータ版)」に残っている記録から数えると、1942回です。「連載開始以来一度もこち亀は休載していない」と言われていますが、後述するように 少なくとも1度休載しているようです。
2位 ONE PIECE
連載回数2位は「ワンピース」でした。「ワンピース」は、1997年34号から連載が開始され、2021年7月現在も連載が続いている長期連載漫画です。 文化庁「メディア芸術データベース(ベータ版)」に残っている記録から数えると、記録のある2017年33号までに870回連載されています。
3位 NARUTO-ナルト-
連載回数3位は「ナルト」でした。「ナルト」は、1999年43号から連載が開始され、連載回数は705回です。
ジャンプへの連載回数の分布
3回以上ジャンプに連載されたマンガ作品に母集団を限り、連載回数の頻度分布を作成しました。
文化庁「メディア芸術データベース(ベータ版)」
(https://mediaarts-db.bunka.go.jp/)を加工して作成
最頻値は「3回で連載終了」となる作品となっていますが、その次にピークがある回数が「9回」です。ジャンプへの連載が開始されることだけでも厳しい門をくぐったことになりますが、その後
連載が26回以上続く作品は、下の円グラフに見るように35%であり、他の65%の作品は25回までで連載が終了してしまっています。
週刊少年マガジンの場合、3回連載が続いた作品のうち連載が26回以上続く作品の割合は45%ですので、マガジンと比べるとジャンプではやや連載が続きにくいと言えます。
ジャンプで101回以上連載が続く作品は16%です。
文化庁「メディア芸術データベース(ベータ版)」
(https://mediaarts-db.bunka.go.jp/)を加工して作成
こち亀の休載
こち亀は休載したことがあるのでしょうか?文化庁「メディア芸術データベース(ベータ版)」の記録によれば、データ上、休載したことが「ある」、になっています。1978年の47号、および
2012年18号には、データ上は「こちら葛飾区亀有公園前派出所」はジャンプの目次に載っていません。
ただ、2012年16号のデータは、データベースの入力情報が誤っていると見られます(ページ数が486ページとなっているのに編集後記が294ページにあることになっていて、
目次が少ない)。一方、1978年47号のデータは特に異常なデータには見えず、正しいのではないかと見られます。
下図に、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」が掲載されたジャンプの号を示します。四角の中の数字は号数を、四角上部の数字は通巻号数を示します。四角の色が緑であれば掲載号、赤であれば休載したことを示します。
文化庁「メディア芸術データベース(ベータ版)」
(https://mediaarts-db.bunka.go.jp/)を加工して作成